血圧を下げる作用のあるタウリン

タウリンには血圧降下作用がありますが、日本語表記でこれを主語にして「タウリンが血圧を下げる」と書いてしまうと何だかおかしなことになってしまいます。タウリンそのものは、人間のあらゆる器官に化学物質として存在している成分のひとつに過ぎません。

分子式に直すとNH2(CH2)2SO3Hでアミノエチルスルホン酸の一種となります。この分子がどうして血圧を下げるのかを理解するためには、それこそ化学の専門書を数十冊は紐解かなければ意味不明な世界だと思います。

よく健康番組などで「コラーゲン」「ポリフェノール」「アミノ酸」「ビタミン」などの専門用語がポンポンと出てきますが、では具体的にアミノ酸とは何なのか、ビタミンとは何なのかを説明することができるのは、それこそ医学・薬学系の研究者でなければ不可能です。

ネットで「タウリン」と検索しても、説得力のある、あるいは理解に足るだけの文章が出てこないのはそのためです。ところで、タウリンが血圧を下げる理由ですが、これはじつは中学生の理科で習う知識を用いてやや強引に説明を加えることが可能です。そのキーワードとなるのが「ホメオスタシス」です。

ホメオスタシスとタウリン

ホメオスタシス(恒常性)は高校受験にも出てくる重要な概念です。物理学では運動を続けようとするものはそれを一定に保ち続けようとする「慣性の法則」がありますが、生物学におけるこの性質をホメオスタシスといっても良いでしょう。

我々のカラダでは、例えば血圧値、心拍数、血中の塩分濃度、体温、白血球数など、これは常に変化します。しかし出来る限りこれらの数値を一定の範囲内に収めようとするカラダの働きが存在するのです。これが「ホメオスタシス」です。

もしもホメオスタシスがなければ、心拍数が上がったまま戻らなくなったり、体温を維持できなかったりして、生きてゆくことができません。突き詰めて言えば、生き物の生体内だけでなく、地球全体の温度や酸素濃度にもホメオスタシスは働いているといえます。(ガイア仮説)したがって、例えていうならばタウリンは地球にとっての酸素のようなもので、ホメオスタシスを働かせるには不可欠な成分です。

温室効果ガス(CO2)の増加によって異常気象が起きるのと同じように、タウリンの量が多過ぎたり少な過ぎたりすると様々な病気を引き起こす要因となります。血圧値を正常に保つためには、ホメオスタシスが正常に働いている必要があり、その役割の重要な部分を担っているのがタウリンであるわけです。

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