認知症の予防・改善にタウリンが役立つ

タウリンといえば仕事帰りのサラリーマンがスタミナ回復のために飲むようなイメージがありますが、最近注目を集めているタウリンの作用といえば「脳機能の維持」です。これは将来的には、認知症の予防改善に役立つのではないかと期待されています。

タウリンは肝臓や心臓、筋肉などさまざまな組織中に含まれますが、脳内にも多く存在しています。とくに記憶を司る海馬や、生物時計を維持している松果体という脳内部位に位置しているタウリンが重要な役割を担っていると考えられています。

例えばタウリンは脳内では神経伝達物質としての働きをしますし、自律神経系の調整にも関わってきます。

タウリンが不足することによる脳機能異常についてはまだ医学的な報告はありません。しかし調査によれば、てんかん患者や認知症患者の脳脊髄液中のタウリン量が、健常者よりも少ないことが分かっています。

その他にも躁うつ病不眠症、ストレスなどにもタウリン不足が密接に関わっているのではないかと考えられています。農林水産省では、タウリン摂取によりアセチルコリンが増加し、これが認知症予防に繋がるのではないかという見解を発表しています。

アセチルコリンというのは神経伝達物質のひとつです。筋肉運動や血管拡張(血圧調整)、興奮伝達など非常に様々な働きを持ちます。アセチルコリンはアルツハイマー発症時に減少が著しく、アセチルコリン濃度を高めることによるアルツハイマー治療法が確立しています。(ただし現状では症状の進行を遅らせるのが限度)

さらに、アセチルコリンは腸管麻痺症、膀胱麻痺、急性胃拡張、胃下垂、円形脱毛症、高血圧症等の病気の治療薬にも用いられます。

もしもタウリンが有効にアセチルコリン濃度を引き上げてくれるのだとすれば、上記のような脳機能異常を理由とする病気の予防としては有効に働いてくれることが期待されます。

そもそもタウリンは人間の生命維持に欠かせない成分であるため、経口摂取に頼らなくても生体内でアミノ酸から合成できるようになっています。しかしどういうわけか、認知症やアルツハイマー病では、正常にタウリンが合成されないor合成されても脳まで行き届かない、といったことが起こるのですね。

このあたりの原因究明はまだ途上段階です。最近では予防医学の観点からタウリン配合の健康補助食品は非常に増えてきています。これらの食品を有効活用して、病気予防に努めたいものですね。

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