ナットウキナーゼとは?納豆菌との違い

納豆に含まれる健康成分として「ナットウキナーゼ」と「納豆菌」は有名ですよね。でも、納豆菌とナットウキナーゼの違いを明確に答えられる人はあまり多くないでしょう。

結論から述べると、納豆菌は「生き物」であり、ナットウキナーゼは納豆菌の作った「タンパク質」です。以下で納豆菌とナットウキナーゼについて詳しく見ていきたいと思います。

納豆菌とは何か?

納豆菌は、稲藁などに住む細菌(微生物)の一種です。好気性で、空気のあるところで単細胞分裂をして繁殖します。形は細長い棒状なので、桿菌(かんきん)と呼ばれます。大腸菌やビフィズス菌も桿菌の仲間です。

納豆は大豆を醗酵させてできるものですが、大豆に納豆菌が入っているわけではありません。では、納豆の納豆菌はどこから来たのかというと「稲の葉」からなんです。納豆菌のルーツを知るためには、そもそも「納豆はどのように作られるのか」を知っておく必要があります。

納豆は大豆を醗酵させてできた食品です。昔ながらの製法では、大豆を蒸した後に稲藁のなかに包み込み、適温でしばらく置いておくことで納豆が完成させます。

現在では人工純粋培養した納豆菌を蒸し大豆に振りかけることで納豆が大量生産されます。しかしどちらにせよ、納豆は「稲の藁」からやってきたものなのです。

また、納豆菌は微生物とはいえ生き物ですので、空気のないところや高温(水温にして50度以上)のところに行くと死んでしまいます。納豆をお箸でかき混ぜるのは、納豆に空気を送り込み、納豆菌を活性化させるためなのです。

しかし納豆菌や納豆菌の胞子は「酸に強い」ため、胃酸で死滅することなく腸まで辿り着き、整腸効果をもたらします。納豆の納豆菌やヨーグルトのビフィズス菌などのように、健康に有益な腸内細菌を増やしていこうという考え方を「プロバイオティクス」といいます。

ナットウキナーゼとは何か?

ナットウキナーゼは、納豆菌の作り出す酵素です。大豆のタンパク質を分解して、納豆を作る重要な役割をします。

血の流れを滞らせる働きをするPAI-1というタンパク質があるのですが、ナットウキナーゼはこのタンパク質を分解して、血栓を溶かすのを促進します。血栓は動脈硬化や脳梗塞などの原因となりますので、間接的にこの原因物質を抑制するナットウキナーゼには「血液サラサラ効果がある」と言われます。

なお「酵素」とは、細菌などの生き物のカラダの中で作られる「触媒作用」を持つ高分子物質のことを指します。

触媒作用とは、主に化学反応の速度を速めることを言います。したがって、ナットウキナーゼはそれ自身が化学反応を起こすというわけではなく、動脈硬化等の原因となる「PAI-1の分解速度を速める」のが主要な効果であるということができるでしょう。

ナットウキナーゼは腸に吸収されない?

酵素は高分子化合物でありますので、大きすぎて腸には吸収されないとされます。たしかにナットウキナーゼ単体は腸には入っていけませんが、その代りに分解されて小さくなったナットウキナーゼのパーツが血液中に入り「血液サラサラ」のために働いてくれることが分かっています。

ネット上に多くみられる「ナットウキナーゼは吸収されない」という論説はまったくその通りですが、「だから効果がない」というのは誤りです。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする